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日別アーカイブ: 2025年11月25日

うさぎのよもやま話~福祉用具専門相談員の一日‍~

皆さんこんにちは!

合同会社うさぎの介護用品店、更新担当の中西です。

 

さて今回は

福祉用具専門相談員の一日‍ ‍

 

「福祉用具レンタルの人って、
ベッドや車いすを運んでくる人でしょ?」

そう思っている方も多いかもしれません。
たしかに、届けて・設置して・回収するのも大事な仕事です

でも実は、私たちの仕事の本当の役割は、

「その人が家でどう生きていきたいか」
を一緒に考え、
それを“道具”で支えること。

今日は、
福祉用具専門相談員の一日を追いながら、

  • どんな視点でご自宅を見ているのか

  • 何を考えながら用具を選んでいるのか

を、少しリアルにお伝えしてみたいと思います✨


1. 朝は“情報整理”からスタート

⏰ 8:30〜 出社・ケアマネからの情報確認

出社するとまず、パソコンを開いて

  • ケアマネジャーさんから届いたFAX・メール

  • 退院調整会議の記録

  • 前日の訪問メモ

などを確認します。

「新規で要介護2の方、ベッドと手すりの相談」
「歩行が不安定になってきた利用者様、歩行器への切り替え検討」

一件一件、

  • ご本人の年齢・病状・生活環境

  • 同居家族の有無

  • 現在使っている福祉用具

を整理していきます

ここで大事なのは、
「道具」だけを見るのではなく、「暮らし全体の中でどう使われるか」をイメージすること。


2. 午前:新規のご利用者様宅へ訪問

10:00〜 ご自宅へ

この日は、
「最近転びそうになることが増えて不安」という
要介護1のAさん宅へ。

玄関でご挨拶しながら、

  • 表情や歩き方

  • 声のはり

  • ご家族の様子

などをさりげなくチェックします


まずは“話を聞く”ことから

いきなり用具の話には入りません。

  • 普段どんな一日を過ごしているのか

  • どこで困っていることが多いか

  • どういう場面でヒヤッとしたのか

を、雑談を交えながらお聞きしていきます

「朝起きてから、トイレまで行くときが一番怖くてね…」
「台所に立つと、長く立っていられないの」

こうした言葉の中に、
本当に必要な支援ポイント が隠れています。


家の中を一緒に歩いてみる

次に、実際の生活動線を一緒に歩いて確認します。

  • ベッド → トイレ

  • トイレ → 洗面 → 台所

  • 玄関 → 外

など、
普段の動きを再現してもらいながら、

  • どのタイミングで手すりが欲しいか

  • どの段差が特に怖いか

  • 壁や家具につかまっていないと歩けない場所はどこか

を具体的に見ていきます

このとき、
“床に何が置いてあるか” も重要です。

  • 電気コードがたるんでいる

  • マットがめくれやすい

  • 物が多すぎて通路が狭い

こうした環境要因は、
転倒リスクに直結します⚠️


3. 用具を「売る」のではなく、「選択肢を一緒に考える」

Aさんのケースでは、

  • ベッドから立ち上がる時にふらつく

  • 廊下の途中でつかまる場所がない

  • 玄関の段差が高くて、一人で外に出るのが怖い

というポイントが見えてきました。

そこで、いくつかご提案をします

  • ベッド脇に置く自立用手すり

  • 廊下の突っ張り型手すり

  • 玄関用の手すり+小さな踏み台

ただし、ここで気をつけているのは、

「あれもこれも付けましょう!」とは言わないこと。

  • 本人が“これなら使ってみたい”と思えるか

  • ご家族の介助導線の邪魔にならないか

  • 費用負担とのバランス

を一緒に考えながら、
“優先順位”をつけて決めていきます。


4. 午後:納品・設置・使い方のレクチャー

13:30〜 介護ベッドと手すりの納品

別のお宅では、
退院に合わせて介護ベッドを納品。

  • ベッドの高さをどの位置に設定するか

  • 壁からの距離

  • コンセントの位置

  • 夜間、家族が見守りやすいか

などを確認しながら、設置場所を決めます。


「数センチ」が、その人の自立を左右する

ベッドの高さひとつをとっても、

  • 高すぎる → 足が床につかず、立ち上がりが不安定

  • 低すぎる → 立ち上がるときに大きく力が必要

になってしまいます。

実際にご本人に座っていただき、

  • 足の裏がしっかり床につくか

  • 膝の角度が90度前後になるか

  • 手すりを持ったときの腕の角度はどうか

を一緒に確認しながら、
「その人に合った高さ」 を探ります

この数センチの調整で、

  • 一人で立ち上がれるかどうか

  • 介助者の腰への負担

がガラッと変わることも珍しくありません✨


使い方を“その人の言葉”で説明する

介護ベッドのリモコン・背上げ機能・サイドレールの使い方などは、
ご本人・ご家族に実際に触ってもらいながら説明します。

  • 「ここを押すと、背中がゆっくり起き上がりますよ」

  • 「夜中にトイレに行く時は、一度こうやって高さを下げてから立つと安全です」

マニュアル的な説明ではなく、
“その人の生活リズム”に合わせた使い方 をイメージしてお伝えするのがポイントです


5. 夕方:点検・フォロー訪問で“使われ方”を確認

⏰ 16:00〜 継続利用中のBさん宅へ点検訪問

数ヶ月前から車いすと歩行器を使っているBさん。
ケアマネジャーから、
「最近また転びそうになったらしい」と聞き、様子を見に行きます。

  • 車いすのタイヤの空気圧

  • ブレーキの効き具合

  • フットレストの位置

  • 歩行器の高さ

を点検しながら、
実際に使っている様子も確認


「本音」を聞けるかどうかが大事

「正直ね、最近歩行器がちょっと重く感じてきて…」

こうした一言は、
電話では出てこない“現場の本音”です。

  • もともとの脚力が弱くなってきたのか

  • 家の中の物が増えて、押しにくくなっているのか

  • 段差や敷物との相性が悪くなっているのか

原因によって、

  • 別のタイプの歩行器へ変更

  • 家具の配置換え・片付けのご提案

  • 介護予防の体操をケアマネと連携して紹介

など、アプローチは変わります

「道具を変えればそれで解決」ではなく、
暮らし全体を見ながら調整していくこと が、
福祉用具レンタル業の本当の仕事だと感じています


6. 一日の終わりに行う“振り返り”と“記録”

⏰ 17:30〜 事務所に戻ってからが、もうひと頑張り

訪問が終わってから、

  • その日のヒアリング内容

  • 用具の状態

  • 次回の見直しのタイミング

などを記録に残します。

これは、

  • ケアマネジャーとの情報共有

  • 他のスタッフが訪問するときの引き継ぎ

  • 利用者様ご本人の状態変化の記録

として、とても重要です

「あの時、どんな様子だったっけ?」

と迷ったときに、
この記録があるかないかで対応の質が変わってきます。


7. 「モノ」を扱っているようで、「人の人生」と向き合う仕事

福祉用具レンタル業、と聞くと、

  • ベッド

  • 車いす

  • 手すり

といった“モノ”のイメージが強いかもしれません。

でも、実際に現場にいると、

「このベッドが入ったことで、ご家族が夜ぐっすり眠れるようになった」
「この歩行器のおかげで、また近所の友だちの家に行けるようになった」
「車いすで孫の運動会に行けて、本当にうれしかった」

そんな“エピソード”にたくさん出会います

私たちが運んでいるのは、
ただの“物”ではなく、
その人の「やりたい」を支えるための道具 なのだと
日々感じています。


8. まとめ:困ったときは、「福祉用具の人」に頼ってください

  • 福祉用具専門相談員の一日は、
    情報整理 → 訪問 → 提案 → 設置 → 点検 → 振り返り…と盛りだくさん

  • 仕事の中心は、「モノを売る」ことではなく、「暮らしに合う道具を一緒に考える」こと

  • ベッドの高さ数センチ、手すりの位置数十センチが、
    その人の自立度やご家族の負担に大きく影響する

在宅介護でお困りのとき、
つい

「もっと自分たちで頑張らなきゃ」

と思ってしまう方は多いです。

でも、

  • 道具に頼ること

  • 専門職に相談すること

は、“甘え”ではなく “賢い選択” だと、私たちは考えています

「こんなこと聞いてもいいのかな?」
という小さな疑問や不安も、
ぜひ福祉用具レンタル業者にぶつけてみてください。

私たちはこれからも、
一人ひとりの「この家で、まだ暮らしたい」という気持ち に寄り添いながら、
道具と知識と経験でサポートしていきます✨