皆さんこんにちは!
合同会社うさぎの介護用品店、更新担当の中西です。
さて今回は
「福祉用具レンタルの人って、
ベッドや車いすを運んでくる人でしょ?」
そう思っている方も多いかもしれません。
たしかに、届けて・設置して・回収するのも大事な仕事です
でも実は、私たちの仕事の本当の役割は、
「その人が家でどう生きていきたいか」
を一緒に考え、
それを“道具”で支えること。
今日は、
福祉用具専門相談員の一日を追いながら、
どんな視点でご自宅を見ているのか
何を考えながら用具を選んでいるのか
を、少しリアルにお伝えしてみたいと思います✨
出社するとまず、パソコンを開いて
ケアマネジャーさんから届いたFAX・メール
退院調整会議の記録
前日の訪問メモ
などを確認します。
「新規で要介護2の方、ベッドと手すりの相談」
「歩行が不安定になってきた利用者様、歩行器への切り替え検討」
一件一件、
ご本人の年齢・病状・生活環境
同居家族の有無
現在使っている福祉用具
を整理していきます
ここで大事なのは、
「道具」だけを見るのではなく、「暮らし全体の中でどう使われるか」をイメージすること。
この日は、
「最近転びそうになることが増えて不安」という
要介護1のAさん宅へ。
玄関でご挨拶しながら、
表情や歩き方
声のはり
ご家族の様子
などをさりげなくチェックします
いきなり用具の話には入りません。
普段どんな一日を過ごしているのか
どこで困っていることが多いか
どういう場面でヒヤッとしたのか
を、雑談を交えながらお聞きしていきます
「朝起きてから、トイレまで行くときが一番怖くてね…」
「台所に立つと、長く立っていられないの」
こうした言葉の中に、
本当に必要な支援ポイント が隠れています。
次に、実際の生活動線を一緒に歩いて確認します。
ベッド → トイレ
トイレ → 洗面 → 台所
玄関 → 外
など、
普段の動きを再現してもらいながら、
どのタイミングで手すりが欲しいか
どの段差が特に怖いか
壁や家具につかまっていないと歩けない場所はどこか
を具体的に見ていきます
このとき、
“床に何が置いてあるか” も重要です。
電気コードがたるんでいる
マットがめくれやすい
物が多すぎて通路が狭い
こうした環境要因は、
転倒リスクに直結します⚠️
Aさんのケースでは、
ベッドから立ち上がる時にふらつく
廊下の途中でつかまる場所がない
玄関の段差が高くて、一人で外に出るのが怖い
というポイントが見えてきました。
そこで、いくつかご提案をします
ベッド脇に置く自立用手すり
廊下の突っ張り型手すり
玄関用の手すり+小さな踏み台
ただし、ここで気をつけているのは、
「あれもこれも付けましょう!」とは言わないこと。
本人が“これなら使ってみたい”と思えるか
ご家族の介助導線の邪魔にならないか
費用負担とのバランス
を一緒に考えながら、
“優先順位”をつけて決めていきます。
別のお宅では、
退院に合わせて介護ベッドを納品。
ベッドの高さをどの位置に設定するか
壁からの距離
コンセントの位置
夜間、家族が見守りやすいか
などを確認しながら、設置場所を決めます。
ベッドの高さひとつをとっても、
高すぎる → 足が床につかず、立ち上がりが不安定
低すぎる → 立ち上がるときに大きく力が必要
になってしまいます。
実際にご本人に座っていただき、
足の裏がしっかり床につくか
膝の角度が90度前後になるか
手すりを持ったときの腕の角度はどうか
を一緒に確認しながら、
「その人に合った高さ」 を探ります
この数センチの調整で、
一人で立ち上がれるかどうか
介助者の腰への負担
がガラッと変わることも珍しくありません✨
介護ベッドのリモコン・背上げ機能・サイドレールの使い方などは、
ご本人・ご家族に実際に触ってもらいながら説明します。
「ここを押すと、背中がゆっくり起き上がりますよ」
「夜中にトイレに行く時は、一度こうやって高さを下げてから立つと安全です」
マニュアル的な説明ではなく、
“その人の生活リズム”に合わせた使い方 をイメージしてお伝えするのがポイントです
数ヶ月前から車いすと歩行器を使っているBさん。
ケアマネジャーから、
「最近また転びそうになったらしい」と聞き、様子を見に行きます。
車いすのタイヤの空気圧
ブレーキの効き具合
フットレストの位置
歩行器の高さ
を点検しながら、
実際に使っている様子も確認
「正直ね、最近歩行器がちょっと重く感じてきて…」
こうした一言は、
電話では出てこない“現場の本音”です。
もともとの脚力が弱くなってきたのか
家の中の物が増えて、押しにくくなっているのか
段差や敷物との相性が悪くなっているのか
原因によって、
別のタイプの歩行器へ変更
家具の配置換え・片付けのご提案
介護予防の体操をケアマネと連携して紹介
など、アプローチは変わります
「道具を変えればそれで解決」ではなく、
暮らし全体を見ながら調整していくこと が、
福祉用具レンタル業の本当の仕事だと感じています
訪問が終わってから、
その日のヒアリング内容
用具の状態
次回の見直しのタイミング
などを記録に残します。
これは、
ケアマネジャーとの情報共有
他のスタッフが訪問するときの引き継ぎ
利用者様ご本人の状態変化の記録
として、とても重要です
「あの時、どんな様子だったっけ?」
と迷ったときに、
この記録があるかないかで対応の質が変わってきます。
福祉用具レンタル業、と聞くと、
ベッド
車いす
手すり
といった“モノ”のイメージが強いかもしれません。
でも、実際に現場にいると、
「このベッドが入ったことで、ご家族が夜ぐっすり眠れるようになった」
「この歩行器のおかげで、また近所の友だちの家に行けるようになった」
「車いすで孫の運動会に行けて、本当にうれしかった」
そんな“エピソード”にたくさん出会います
私たちが運んでいるのは、
ただの“物”ではなく、
その人の「やりたい」を支えるための道具 なのだと
日々感じています。
福祉用具専門相談員の一日は、
情報整理 → 訪問 → 提案 → 設置 → 点検 → 振り返り…と盛りだくさん
仕事の中心は、「モノを売る」ことではなく、「暮らしに合う道具を一緒に考える」こと
ベッドの高さ数センチ、手すりの位置数十センチが、
その人の自立度やご家族の負担に大きく影響する
在宅介護でお困りのとき、
つい
「もっと自分たちで頑張らなきゃ」
と思ってしまう方は多いです。
でも、
道具に頼ること
専門職に相談すること
は、“甘え”ではなく “賢い選択” だと、私たちは考えています
「こんなこと聞いてもいいのかな?」
という小さな疑問や不安も、
ぜひ福祉用具レンタル業者にぶつけてみてください。
私たちはこれからも、
一人ひとりの「この家で、まだ暮らしたい」という気持ち に寄り添いながら、
道具と知識と経験でサポートしていきます✨
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